おすすめ書籍
 ここではツァラに関する書籍を、管理人の独断でコメントしつつご紹介します。
どの本も素晴らしいので、是非読んでみてください。順不同、敬称略です。

印が、最新の追加分です。

《日本語で読める本》
本のデータ レベル コメント
「トリスタン・ツァラの仕事Ⅰ――批評」
濱田明訳 思潮社
ややマニア ツァラの仕事の、手紙や講演、宣言といった詩以外のものが所収されています。特にワイマールでの講演は読んでおくべき。ツァラの思想をツァラの言葉で読むことができます。
「トリスタン・ツァラの仕事Ⅱ――詩篇」
大平具彦・塚原史訳 思潮社
入門 ツァラの詩を読むならこの本です。訳がすごく良いです。内容も豊富で、これ一冊あればツァラの詩には一生困らないだろうという感じです。是非持っていたい一冊。
「ダダ大全」
リヒャルト・ヒュルゼンベック著 鈴木芳子訳 未知谷
入門 ツァラの「ダダ宣言1918」の全訳が読めるのはこの本だけです。その他、沢山のダダイストたちの文章や新聞の記事も読めて臨場感たっぷり。ダダ宣言1918は必読!!
「ツァラ詩集」
ルネ・ラコート編 濱田明訳 思潮社
コレクション 詩の量は少ないですが本の装丁が素敵なので宝物扱いにしたい一冊。ルネ・ラコートとジョルジュ・アルダスによる論文も読めます。沢山の芸術家によるツァラのデッサンや挿絵が収められているので目には嬉しい。
「トリスタン・ツァラ 詩の堰」
宮原庸太郎訳 書肆山田
詩人ツァラ ダダの人としてのツァラ認識は完全にこれで一新されるでしょう。詩論、というかツァラの思想が硬質で力強い文章の嵐によって語られています。彼の詩人像に真剣にのめりこみたい方へ。
「トリスタン・ツァラ イマージュの力」
宮原庸太郎訳 書肆山田
詩人ツァラ 同時代の芸術家や、黒人芸術に向けられた彼のエッセイ達。評論であろうとその言葉の潤って色彩に溢れた魔術は文字の向こうで躍動しています。原文と照らし合わせつつ読んでほしい珠玉のÉcriture。
「種子と表皮」
塚原史訳 思潮社
詩人ツァラ Grains et issuesの和訳。訳が素敵です。紙質も文字の感じもなかなかナイス。いや、もう、ほんと、良いんで、読んでみてください!!(全集には入ってません。)
「七つのダダ宣言とその周辺」
トリスタン・ツァラ著 小海永二他訳 土曜美術社 
入門 「弱き愛と苦き恋についてのダダ宣言」「トリスタン・ツァラの宣言」など珠玉のダダ宣言を読めます。これも必読。でもこの本に入っている詩は私的な感想を述べると訳がいまいちです。
「ダダ・シュルレアリスム
変革の伝統と現代」

トリスタン・ツァラ著 濱田明訳
思想 晩年のツァラが書いたダダとシュルレアリスム、そして詩人がどのようにあるべきかなどを書いた本。ツァラの思想の魅力にどっぷりはまれます。私はこれ読んでてなんだか泣けてしまいました。そんな本。
「ダダ・シュルレアリスムの時代」
塚原史著 ちくま学芸文庫
トリスタン 人間としてのツァラ、人間同士の関わりとしてのダダ・シュルレアリスムが生き生きと描かれています。ツァラ個人を人として好きになれます。(「プレイバック・ダダ トリスタン・ツァラの冒険と、その後」(同著者 白順社)のバージョンアップ版)
「ダダの冒険」
ジョルジュ・ユニエ著 江原順訳 美術出版社 
ダダ入門 ツァラがダダについて書いた序文付き。ダダを知るにはとても良い本です。私はこの本でツァラを好きになりました。当時少年だった著者による、生きたダダの物語です。すごくダダに感情移入できる本です。
「マン・レイ 写真と恋とカフェの日々」
ハーバート・R・ロットマン著 木下哲夫訳 白水社 
トリスタン
マニア
当時のモンパルナスの様子が、マン・レイを基準にして生き生きと綴られています。ツァラのマニアックな小話がちらちらと載っていて面白いです。ツァラをどこまでも知りたい人に。
「トリスタン・ツァラ 
言葉の四次元への越境者」 
大平具彦著 現代企画室
研究 著者のツァラとの個人的な出会いについても書いてあって共感できます。ダダ時代はもちろんのこと、コミュニストとなったダダ以降についても詳しく知ることができます。ツァラが好き!って人におすすめ。
「トリスタン・ツァラ 夢の詩学」
濱田明著 思潮社
研究 ルーマニア時代から晩年までのツァラの詩や言語構造についての研究。自分でも詩を書いたりする人は是非読んでおくと良いかもしれない一冊。詩論の分析はとても興味深いです。
「言葉のアヴァンギャルド
ダダと未来派の二十世紀」
 
塚原史著 講談社現代新書
ダダ入門 量も内容もお手ごろでちょっと興味が沸いた時に読んでみると良い一冊。ダダだけでなく未来派についても知れます。
「レーニン・ダダ」
ドミニク・ノゲーズ著 鈴村和成訳 ダゲレオ出版
マニア レーニンがダダイストであったという衝撃的な説。レーニンとツァラの意外な関係について。小気味の良い文章とナイスな装丁で読むのが気持ちいい一冊。
「雨のあとヨーロッパでは
[ダダとシュールレアリズム]
...on Sundays ART VIDEO LIBRARY#3 イッシプレス
入門ビデオ これはビデオです。編集がけっこうかっこよくて、音楽とかも良いしオススメの一本。ツァラの「Chanson Dada」の当時の録音が聴けます!ツァラの声が聴けるんです。必見。あとダダの詩の朗読も聴けて面白い。


《フランス語の本》
本のデータ レベル コメント
「Tristan Tzara
oeuvres complétes 1~6」
Henri Behar編 flammarion出版
全集 ツァラ全集。全6巻。初期詩篇から、晩年のヴィヨンのアナグラム研究まで、ありとあらゆるツァラの文章が一堂に会しています。
「DADA EST TATOU.
TOUT EST DADA.」
T
ristan Tzara著 Henri Béhar編 GF-Flammarion
必携 ダダ時代(「反頭脳」まで)の作品が文庫に収められています。詩、戯曲、宣言、日記などなど文庫ながら内容はものすごくボリュームがあります。いつも持ち歩きたい一冊。
「L'Homme approximatif」
Tristan Tzara著 Gallimard出版
上級 ツァラの「近似的人間」の文庫本。原著で読む方が訳よりもとっつき易い感があります。邦訳はどうしても漢字が多くなるからでしょうか。邦訳よりも先に、辞書片手に読みたい一冊です。
「Découverte des arts dits primitifs
Suivi de Poèmes nègres」
Tristan Tzara著 préface de Marc Dachy
HAZAN, Paris, 2006
研究 ツァラの、黒人芸術についての美しいエッセイと、黒人詩がまとめられています。Marc Dachyさんの序文つき。ツァラをダダではないところから取り上げた画期的な書。
「TRISTAN TZARA
L'homme qui inventa la 
révolution Dada」
Françoit Buot著 GRASSET出版
伝記 ツァラの伝記です。読みやすいフランス語なのでツァラが好きなら気合で読めます。当時の雰囲気がリアルに書かれていて、直にツァラと会ったような気持ちになれます。ツァラの写真が豊富で嬉しい一冊。
「DADA ZURICH PARIS 1916 1912」
Jean Michelplace編 
ダダ
マニア
当時発行されたダダの雑誌が原寸大で収められています。サイズは画集くらい。これは感激モノ!ツァラが作った雑誌のページをめくる快感を享受して下さい。
「Tristan Tzara dompteur des acrobates」
Marc Dachy著
L'ÉCHOPPE,1992
ダダ
研究
当時の文献や手紙、そしてMarc Dachy氏による論文など。ツァラが警察に取り調べられた時の調書や、その他もろもろの資料が入っていて、ファンにはたまりません。
「Dada La révolte de l'art」
Marc Dachy著
Gallimard, 2005
ダダ
入門
GallimardのDécouvertesシリーズの一つ。写真や図版盛り沢山の、文庫サイズで読みやすい本です。これについてはもうすぐ日本語訳が出るとか。
「DADAISME
DADA la premiere rebue d'art」
MANGO出版
入門 仏の子供向けアート雑誌「DADA」の「DADAISME」特集。この「DADA」シリーズは、子供向けにはもったいないくらい良い雑誌で、フランス語が出来なくてもヴィジュアルでかなり楽しめます。


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