はじめに

　いらっしゃいませ。ここはトリスタン・ツァラという詩人のファンサイトです。
　ここにいらして下さったみなさんに、彼の魅力が少しでも伝わればうれしいです。さらにみなさんに「もっとツァラ知りたい！」と思っていただけたら最高に幸せです。
　といってもトリスタン・ツァラって誰？って方もいらっしゃると思うので、以下簡単にご紹介します。

トリスタン・ツァラ　Tristan Tzara （1986-1963)

フランスの詩人。ルーマニア生まれ。ダダイズムの創始者の一人。
詩集「近似的人間(L'Homme approximatif）」　など。（広辞苑より）

　彼の名前が唯一文学史上で出てくるのは『ダダイズムの創始者』という文脈です。ダダイズムについてはちらっとお聞きになったことがあるのではないでしょうか？1920年代にヨーロッパやアメリカで吹き荒れた現代美術の運動のひとつで、既存の芸術の否定と破壊を行ったとして知られています。ダダイズムの美術家として知られているのはデュシャンやピカビアなどです。マン・レイなんかもダダイズムにとって大切な存在です。ダダイズムは戦後美術の土壌を作ったような運動で、後のシュールレアリズム誕生にも非常に大きく関わってきます。ダダイズムなしでは彼のことは語れませんし、彼なしではダダイズムは語れません。

　彼は詩人です。詩を書きます。ですが詩だけじゃなくて、いろいろ書きます。詩以外ですごいのは、『ダダ宣言』です。ダダイズムの思想を宣言したわけです。後々色んな人が書くんですが、最初のひとつはツァラ作です。ツァラは全部で７つのダダ宣言を書きました。ダダイズムはほんと、ツァラなしでは始まりません。

　このサイトではこんなツァラについてなるべくディープに掘り下げていきたいと思っています。
　
　このサイトで一番大事なこと、それはツァラは否定と破壊だけじゃないよ！！ということです。ダダイズムの文脈上どうしてもツァラのイメージ、とくに若い頃のイメージが言語の破壊者のように感じられてしまうのですが、そんなことはありません。彼の詩に溢れる彼なりのとんでもない創造性についてものすごく私が語って、「ツァラって実はいいじゃん、ちょっと読んでみよっかなー」と訪問者の方に思っていただけるきっかけとなればいいなと思っています。

◇最初に読むのにお薦めの解説
→TRISTAN TZARA (Centre Pompidou DADA展カタログ）
→TRISTAN TZARA Écrits （同上）　

《参考文献》　
　このサイトは沢山の本を参考にして作られています。おすすめ書籍のページでもじっくりご紹介しますが、ここにも参考文献を明記しておきます。うちのサイトの情報なんて微々たるものです。是非本を読んでみてください。（順不同、敬称略）

　・『DADA EST TATOU. TOUT EST DADA.』　Tristan Tzara著　Henri Behar編　GF Flammarion
　・『TRISTAN TZARA L'homme qui inventa la revolution Dada』　Francois Buot著　GRASSET
　・『DADA ZURICH PARIS 1916 1912』 edition Jean Michel Place
　・『Dada&Surrealism』 Matthew Gale著　PAIDON
　・『トリスタン・ツァラの仕事Ⅰ―批評』　濱田明訳　思潮社
　・『トリスタン・ツァラの仕事Ⅱ―詩篇』　大平具彦・塚原史訳　思潮社
　・『ダダの冒険』　ジョルジュ・ユニエ著　江原順訳　美術出版社
　・『ダダ大全』リヒャルト・ヒュルゼンベック著　鈴木芳子訳　未知谷
　・『言葉のアヴァンギャルド　ダダと未来派の二十世紀』　塚原史著　講談社現代新書
　・『プレイバック・ダダ　トリスタン・ツァラの冒険と、その後』　塚原史著　白順社
　・『トリスタン・ツァラ　言葉の四次元への越境者』　大平具彦著　現代企画室
　・『ツァラ詩集』　ルネ・ラコート著　濱田明訳　思潮社
　・『トリスタン・ツァラ夢の詩学』　濱田明著　思潮社
　・『マン・レイ　写真と恋とカフェの日々』ハーバート・Ｒ・ロットマン著　木下哲夫訳　白水社

　至らないところも多々あると思いますが、ツァラへの愛を頼りに頑張ります。
　
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《管理人情報》

製作者　Yuiko Tsuno　

製作者は現在ツァラ研究には従事しておりません。

研究に関する専門的なご質問などは、新進ツァラ研究家・伊藤琢麻さんまでお願いいたします。

伊藤琢麻 Takuma Ito

Web : http://tak-ito.github.io/jp.html

mail : tak.ito1016 (atmark) gmail.com　